トータル3万人以上の治療経験を持つ現役認定理学療法士がすすめる腰痛の運動を科学的根拠をもとに解説します。
「腰痛は今や自分で治す時代」
こんにちは。おなすくんです。
腰が痛いけどどうしたらいいかわからない方って多いですよね。
今回の記事はそんな腰痛で苦しんでるあなたへ、誰でも簡単にできるズボラ腰痛体操を解説していきたいと思います。
この記事は以下のような人におすすめ
- もう腰痛を繰り返したくない
- 病院に行っても原因が特にないと言われた
- 自分でできる腰痛の体操(運動)が知りたい
- なかなか運動する時間がない
- 普段デスクワーク
- 時短でできる運動をしりたい
- 腰痛を繰り返している
それではいきましょう!
はじめに
直立二足歩行を主たる移動様式とするわれわれにとって
腰痛は非常に身近な症状であります。
日本整形外科学会のホームページによると整形外科疾患患者の自覚症状のなかで腰痛が男女ともに上位を占めているという報告があります。
人口1000人あたり男性で82人 女性で108人に及びます。
また、国民の8割の方が一生に一度は腰痛を経験すると言われています。
高齢化社会を迎え、今後も増加することも予測され、社会問題になっております。
まさに3人に1人が腰痛に!身近な存在ですな
むしろ腰痛にならない人は全体の2割しかいない
腰痛でわかっていること
- レントゲンなどの画像と腰痛の関係は乏しい
- 腰痛経験者の47%は明らかな問題が見当たらない
- 腰痛がある=原因があるとは限らない
実はそうなんです
腰の痛みの種類とは
原因のはっきりしている「特異的腰痛」と原因がはっきりしていない「非特異的腰痛」に分けられます。
①特異的腰痛
腰痛のうち、レントゲンやMRI画像などで原因がはっきりしている腰痛を指します。
全体の15%の方がこの腰痛になります
②非特異的腰痛
腰痛のうち、ぎっくり腰のように原因がはっきりしない腰痛を指します。
全体の85%の方がこの腰痛になります。
腰が痛くて病院にはいったものの、特に問題がないと言われ痛み止めと湿布で様子をみましょう」と言われた経験はありませんか?
なぜ腰痛が起きるのか?
それではなぜ腰痛がおこるのでしょうか?
腰痛は
- 腰部に外部からのストレスが加わる
- 背骨の加齢変化
- 筋肉の衰え(弱さ)
- 筋肉の硬さ
- 運動不足
- 日常生活における
何気ない動作の繰り返し
ひとはなぜ腰痛になるのか 発生学的な視点
発生学的に考えると、人の脊柱が重力に逆らって地面と垂直になることを要請されたためなんです。
- 手の機能や言葉の機能の発達により脳が発達
- 頭の重量が増大
- その重さを分散させる為に脊柱はカーブを形成
- このカーブが崩れると腰痛!
じゃあわれわれは進化しすぎたが故に腰痛になったの?驚き
ある興味深い研究
日本の伝統芸能である猿回しに使われるニホンザルのX写真を定期的に撮影した、興味深い研究があります。 猿やチンパンジーでは脊柱が直線であったが、立位や歩行を訓練されると、徐々にカーブが形成されると報告しています。 人の二足歩行は重くなった頭部を支えるために適応しているものの本来の位置から外れるとそれを支えるためには骨・靭帯・筋が必要であります。この制御の破綻が腰痛に繋がっています。
二足歩行だから背骨はカーブができるんだね!
腰痛との向き合い方
日本 日本は痛いと安静にしなければいけないと思ってしまう
世界
世界は腰痛があってもできるだけ生活や仕事を続ける
安静は最小限にするべきという意識が強い
オーストラリアでの取り組みの成果
- 住民の従来の考え方(腰痛は安静が必要)からの意識変化
- 身体活動に対する恐怖回避志向の改善
- 医療費の減少
安静は腰痛にとってよくないんだね
日本と世界じゃとらえ方が全然違うね
結論
腰痛には腰の運動と全身運動が効果的
腰に痛みを感じてもできるだけ安静にせずに早期から徐々に活動することが推奨される
腰痛ガイドライン
腰痛の基礎知識
背骨の構造
1つ1つの背骨が積み木のように積み重なっている状態で構成され、全体として脊柱と呼ばれています。骨と骨との間には椎間板といわれるクッションが存在します。
背骨全体について
正常な背骨は正面から見るとまっすぐですが、横からみるとSの字状にカーブしています。
このカーブが崩れてくると体の重さを分散する働きが得られにくくなり、腰にかかる負担が大きくなります。
腰回りの筋肉について
腰回りの筋肉について、背骨は骨が積み木のように積み重なっているだけであり不安定です。それを安定させる為に、たくさんの筋肉や靭帯で補強しています。
その中でも特に重要なのが、天然のコルセットでもあるインナーマッスルと呼ばれる筋肉です。
こんなにたくさんの筋肉が腹筋にはあります
特に大事なのは天然のコルセットになる筋肉です!
日常生活でのコツ
腰痛の原因は少なからず私たち自身の生活の中にあります。 生活の中での腰への負担が少ない座り方・立ち方・中腰などを紹介していきます。
腰の負担を少なくする3つの原則
- 原則①:骨盤から体をまっすぐにする
- 原則②:同じ姿勢をとり続けない
- 原則③:中腰・前かがみはできるだけとらない
座る
みなさんはこんな姿勢になっていませんか?
立つ
背中が丸くなると膝も曲がってしまいます!
中腰
中腰はめちゃくちゃ腰に負担がかかるんだよ
持ち上げ動作
無理な姿勢で物を持ち上げてしまうと何百キロという負担がかかります。
物に体を近づけて下半身の力で持ち上げることを心掛けましょう。
中腰姿勢をとらなければならない場合、コルセットなどの着用も有効です。腹腔内圧があがり腰痛が予防できます。
家事(台所)
調理台に近づいて立ちます。
長時間の場合は台を置き片足を乗せましょう!!
家事(掃除機)
前かがみ(中腰)にならないように
掃除機は細かく前後に動かしましょう!
荷物を持つ・運ぶ時の注意点
荷物は体に近づけて持ちましょう。離して持つと荷物は11倍の重さになります。重い荷物は、肩にかけたり背中にかついだりしましょう。
荷物は左右対称にバランスよく持つように工夫しましょう。
寝る時の姿勢
<仰向け>膝の下に枕などを置いて寝ると腰の負担が軽くなります。
<横向き>膝を引き寄せ、背中を丸くすると良い。
膝の間にクッションや座布団を挟むとより楽になります。
<うつ伏せ>うつ伏せで上体を反って長時間テレビを見たり、
読書をする姿勢は、腰痛の原因となるので行わないようにしましょう。
【初心者必見】1日たった3分で誰でもできるズボラ腰痛体操5選
- 太ももの後ろのストレッチ 30秒
- おしりのストレッチ 30秒
- 足の付け根のストレッチ 30秒
- 背中のストレッチ 30秒
- ドローイン(腹式呼吸) 1分
①太ももの後ろのストレッチ
※ここがかたいと猫背になりやすくなります
②おしりのストレッチ
※ここがかたいと坐骨神経痛などの症状がでやすくなります
③太ももの付け根のストレッチ
※ここがかたいと腰が反りやすくなり痛みが出やすくなります
④背中の筋肉
※ここがかたいと腰が反りやすくなり痛みがでやすくなります
ストレッチの注意点
時間・・・30秒以上
回数・・・2~3セット
頻度・・・毎日(お風呂上りがおすすめ)
<注意事項>
①反動をつけない
②痛みのない範囲で息を止めない
③伸ばしている筋肉を意識しながらゆっくりと行う
⑤腹筋運動(ドローイン)腹式呼吸
- いい姿勢で座ります
- 息を吸ってお腹を膨らませ、ゆっくりと息を吐きながらお腹をへこませていきます
- キープできる方はそこで10秒間キープ
※ドローインはめちゃくちゃ難しいので練習が必要です。胸式呼吸にならないように注意
※天然のコルセットであるインナーマッスルが鍛えられる。なるべく吐く時間を長く!
ドローインのメリット 3つ
- いつでもどこでもできる
- 時間もお金もかからない
- 誰でもできる
まとめ
今回は一般的な運動方法をご紹介しました。
人によっては向き不向きがあるため、今回の運動を行なって、痛みが出たり、強くなってしまう場合は無理をせず専門医へご相談下さい。
是非今日から、だまされたと思ってやってみてください!
このほかに、腰痛に悩む方のためのオススメ記事がありますので、是非こちらも見てみてくださいね。