【認定理学療法士が解説】冬季オリンピックが“身体の教科書”すぎる件|観戦が10倍楽しくなる「ケガ予防&動きのコツ」

いま開催中の冬季オリンピック、実は“身体の教科書”
こんにちは、おなす君ことおなすな先生です🍆
今年の冬季オリンピック(ミラノ・コルティナ2026)は、2/6〜2/22に開催中。
でも、観戦って「すごい!速い!」で終わりがちですよね。
理学療法士の視点で見ると、冬季競技はこう見えます👇
- 人間の身体能力(筋力・バランス・反応・持久力)の限界テスト
- そして同時に、ケガのリスクが高い競技の宝庫(特に雪上+高速+衝突)
実際、冬季五輪ではフリースタイルスキー/スノーボード/アルペン/ボブスレー/アイスホッケーなどが高リスクとされます。
冬季オリンピックを理学療法士(PT)視点で見る「3つの見どころ」
① “重心”のコントロール
雪上・氷上は不安定。トップ選手ほど、重心移動がなめらかで無駄が少ない。
理学療法士的ワンポイント

- 股関節が使えない
- 体幹が潰れている
- 膝が代償している状態
- 「重心が前に行き過ぎ→転倒」
- 「股関節で支える→安定」
② “股関節”が主役(膝は被害者になりやすい)
膝が壊れる競技ほど、原因は「股関節が働かず、膝が頑張りすぎ」になりがち。
お尻(臀筋)やハムが強い選手ほど、ターンや着地で安定します。
⭕ 股関節で支える → 安定する



- お尻(大殿筋・中殿筋)が主役
- 体幹が立っている
- 膝は“通過点”になる
種目別:必要な身体能力&起こりやすいケガ(観戦ポイントつき)

アルペンスキー|「高速ターン=膝に爆発的負荷」

必要能力:下半身パワー/体幹固定/反応速度
起こりやすいケガ:膝靭帯(ACLなど)、打撲、捻挫
雪上の高速競技は冬季五輪で高リスク群に入ります。
観戦ポイント(PT目線)
- ターンで「膝が内側に入る(ニーイン)」選手は少ない
- 骨盤〜胸郭がブレない=体幹の“剛性”が高い

セルフ予防(一般向け)
- スキー前は「お尻+もも裏+ふくらはぎ」を温める
- 雪上前に軽いスクワット&片脚バランス

膝のケガは
「膝が悪い」のではなく
「股関節とお尻が使えていない」ことが多いんですよ
スノーボード|転倒の“手”と“肩”が危ない

必要能力:体幹回旋制御/下肢の衝撃吸収/空中感覚
ケガ:転倒による手首・肩、打撲(競技特性)
雪上ハイリスク競技の代表格として挙げられます。
観戦ポイント
- 着地で「股関節→膝→足首」の順にしなる(衝撃吸収が上手い)
フィギュアスケート|“跳ぶ”競技は足と腰が消耗する

必要能力:片脚バランス/回旋速度/股関節可動性
ケガ:反復ジャンプ由来の下肢ストレス、腰部の負担、転倒由来の外傷
(一般向けにもわかりやすい整理として、スケートでは靴の当たりや疲労骨折などの話がよく挙げられます。)
観戦ポイント
- 片脚で“止まれる”=中殿筋と体幹が強い
- 着氷で上体が流れない=衝撃吸収が上手い
アイスホッケー|衝突×スピード=外傷リスク

冬季五輪の中でも、衝突要素があり高リスク競技として挙げられます。
必要能力:瞬発力/方向転換(カッティング)/コンタクト耐性
ケガ:打撲、捻挫、筋損傷、肩周りなど
観戦ポイント
- 急停止で体幹が崩れない選手ほど強い
- スティックワークより、実は“下半身の制動”が差を作る
ボブスレー/リュージュ/スケルトン|超高速+G

冬季五輪高リスク群として言及されることが多い競技です。
観戦ポイント:首・体幹の固定、ライン取り、衝撃耐性
理学療法士が教える「冬スポーツのケガ予防」3原則(一般にも使える)
スポーツ医学系のまとめでも、冬スポーツの予防は「事前準備」が重要で、特に体幹・ハム・臀筋・大腿四頭筋の強化が勧められています。
原則① お尻(臀筋)を働かせる=膝を守る
- モンスターウォーク
- クラムシェル
- ヒップリフト系(股関節主導)
① モンスターウォーク(中殿筋+体幹)

- ゴムバンド使用
- 軽くしゃがむ
- 横歩き
② クラムシェル(中殿筋)

- 横向き
- 骨盤を固定
- 膝をパカッと開く
③ ヒップリフト(大殿筋)

- 仰向け
- かかとで床を押す
- お尻をキュッと締める

転びやすい人ほど
「身体を前で支えよう」とします。
でも本当は
お尻(股関節)で支える方が安定します。
原則② 片脚バランス=転倒予防の土台
- 片脚立ち30秒(左右)
- 目線を動かしながら(視覚×前庭)


- 中殿筋フル稼働
- 転倒予防にも◎
原則③ “寒さ”対策=ウォームアップは短く濃く
- 3分:その場足踏み

FAQ
Q. 冬季オリンピックでケガが多い競技は?
一般に、フリースタイルスキー/スノーボード/アルペン/ボブスレー/アイスホッケーなどは高リスクとされます。
Q. 冬スポーツのケガ予防で一番大事なのは?
事前準備(筋力・体幹・バランス)です。特に臀筋やハム、体幹の強化が推奨されます。
Q. 寒いとケガしやすいのは本当?
寒冷環境では筋や結合組織の柔軟性が落ち、損傷しやすいという指摘があります。
まとめ:冬季オリンピックは“観戦するリハビリ教材”

- 雪上・氷上の競技は、身体能力の使い方が極限まで洗練されている
- 同時にケガのリスクも高く、予防の視点が学べる
- 観戦しながら「重心」「股関節」「体幹」を見ると一気に面白くなる

