― エビデンスが示す「歩けるようになる」条件 ―

こんにちは、おなす君ことおなすな先生です🍆
脳卒中リハビリ、とくに歩行訓練について、

  • 立てるようになったらOK?
  • 装具と平行棒だけで十分?
  • 「とりあえず歩かせる」でいい?

そう感じたことはありませんか?

結論から言うと、
アメリカの最先端の理学療法では、歩行訓練の考え方が根本的に違います

おなすな先生

たまには理学療法士向けの記事も。アメリカは進んでるね


アメリカの脳卒中リハビリの前提思想

米国では、
APTA

AHA
のガイドラインを基盤に、以下が強調されています。

✔ 歩行は「機能」ではなく「タスク」

  • 筋力訓練 → 歩行、ではない
  • 歩行を良くしたければ、歩行を練習する

これは**タスク特異性(task specificity)**という考え方です。


エビデンス①

「歩行速度」が予後を決める

脳卒中後の歩行で、
最も重要なアウトカム指標は何か。

👉 答えは 歩行速度 です。

なぜ歩行速度が重要か?

  • 自立歩行の可否
  • 地域歩行レベル
  • 転倒リスク
  • 生命予後

すべてと強く関連します。

🧠 エビデンス
歩行速度が

  • 0.4m/s未満:屋内歩行レベル
  • 0.8m/s以上:地域歩行レベル

になると、QOLと社会参加が有意に向上することが示されています。


エビデンス②

「たくさん歩く」ことが最重要

アメリカの脳卒中リハビリで、
日本と最も違う点がこれです。

❌ 日本でありがち

  • 歩行距離:短い
  • 休憩多め
  • フォーム重視でスピードは抑制

⭕ 米国の基本

  • 高頻度・高反復
  • 歩数・距離・時間を重視
  • 「多少フォームが崩れてもOK」

🧠 エビデンス
反復回数が多いほど、皮質可塑性が高まることが
fMRI研究・RCTで一貫して示されています。

おなすな先生

「正しく1歩」より「たくさんの1歩」


エビデンス③

トレッドミル歩行は「あり」か?

答えは
👉 条件付きでYES

効果がある条件

  • ある程度の支持性がある
  • 速度を十分に上げられる
  • ハーネスなどで安全が確保されている

🧠 エビデンス
トレッドミル歩行(BWSTT)は

  • 歩行速度
  • 歩行耐久性

を改善することが、複数のメタ解析で示されています。

⚠ ただし
「トレッドミルだけ」では
実生活歩行への汎化は不十分


エビデンス④

装具は「固定」ではなく「ツール」

米国では装具を、

  • 永久固定
  • 正解フォームのための矯正

とは考えません。

装具の役割

  • 歩行量を増やすための手段
  • 転倒リスクを下げる補助
  • スピードを上げるための道具

🧠 エビデンス
装具使用下でも
十分な歩行量・負荷があれば、運動学習は阻害されない
ことが示されています。


エビデンス⑤

強度(インテンシティ)がすべて

アメリカのガイドラインで強調されるのが
インテンシティ(運動強度)

歩行訓練に必要な強度とは?

  • 心拍数が上がる
  • 息が少し上がる
  • 「楽ではない」

🧠 エビデンス
中〜高強度の歩行訓練

  • 歩行速度
  • 心肺機能
  • 脳血流

を有意に改善。

👉「安全すぎる歩行」は、回復を遅らせる


米国流・脳卒中歩行訓練の5原則

1️⃣ 歩行はタスクとして練習する
2️⃣ 歩行速度を必ず評価する
3️⃣ 歩行量(反復)を最大化する
4️⃣ 装具・デバイスは量を増やすために使う
5️⃣ 強度を恐れない


日本の臨床にどう落とし込むか?

すべてを真似る必要はありません。

明日からできること

  • 歩行距離・歩数を「数値化」
  • 速度を測る(10m歩行など)
  • 「もう少し速く」を安全に試す
  • 立位練習より歩行時間を増やす

まとめ

脳卒中の歩行リハは「優しさ」より「戦略」

  • 脳は使われた分だけ変わる
  • 歩行は練習した量と強度に比例して回復する
  • 最先端PTは「歩かせ方」を変えている

歩行を良くしたいなら、
🍆 歩行そのものを、もっと戦略的に

おなすな先生

自分の尊敬している中枢のプロのSさんはきっと知ってるはずw

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